理学療法部門
理学療法とは
病気やけが、高齢、障害などによって身体の不調や機能が低下した状態にある人に対して、運動機能の維持・改善を目的に運動療法や温熱、電気、光線などの物理的手段を用いて行われる治療法です。当院の特色
重症心身障害児(者)病棟の中でも当院は全国でも珍しい強度行動障害を有するいわゆる『動く重心』といわれる患者さんを対象にリハビリテーションを行っています。強度行動障害とは、自分や人を傷つけたり物を壊したりするなど、周囲の人の暮らしに影響を及ぼす行動が高い頻度で起きるため、特別な支援が必要としている状態です。
当院での理学療法
重症心身障害児(者)病棟の患者さんの多くは重度の知的障害や自閉症スペクトラム症を有しており、『コミュニケーションが取りにくい』、『運動能力にムラがある(走れるが歩行は不安定、力は強いが不器用でぎこちないなど)』、『感覚の感じ方に特性がある』、『こだわりが強く変化に弱い』などの特性があります。加えて、長期入所や高齢化に伴い、寝たきりや車椅子上での生活へと変化し、心肺機能の低下や四肢の変形、筋力低下、廃用症候群などの状態の方も増えてきています。
そのような患者さんに対して身体面に着目するだけでなく、認知・行動・感覚面からも総合的にアプローチするよう心がけています。
評価に基づき個々の患者さんの特性に配慮しながら、体力増強運動、歩行訓練、バランス訓練、関節可動域訓練などの運動療法により身体機能、日常生活レベルの維持・向上を図っています。